FMC Advent Calendar 2019 8日目 – 人間だけどEOファーストでsub30安定したい!

この記事はFMC Advent Calendar 2019 8日目の記事です。昨日のFMC Asia 2019はお疲れ様でした!

昨日はにっけんさんの記事でした。Domino Reductionを使用しており、読み応えのある記事となっています!

明日はcracchoさんの記事です。楽しみですね!

 解いてから執筆・加筆修正で公開まで1週間以上かかってます。。

前提知識

この記事を読み進めるにあたって、以下のテクニックを知っていると捗ります。

  • ブロックビルディング
    • スクランブル状態からF2Lあと1個の状態までを効率よく揃えるためのテクニックです。
    • 50手以下の解答を安定して出すことができます。
    • 詳細はWRCCさんの記事をご参考ください。
  • コミュテーター&インサート
    • F2Lあと1個の状態から完成状態までを効率よく揃えるためのテクニックです。
    • 40手以下の手順を安定して出すことができます。
    • 私はコーナーピュアコミュテーターしかできません…(良くない)
    • 詳細はWRCCさんの記事をご参考ください。Commutator, Insert
  • NISS
    • Normal-inverse-scramble-switchのことです。
    • ブロックビルディングの分岐を倍増させることができます。
    • 35手以下の解答を安定して出すことができます。
  • EOファースト
    • エッジの向き合わせ(Edge Orientation)を最初に行うことです。
    • うまくハマれば30手以下の解答を出すことができます。
    • 私はF-B軸とR-L軸のEOファーストしかできません…(良くない)
    • 詳細はuesyuuさんの記事をご参考ください。

スクランブル

Scramble:  R' U' F L D B' R2 D2 U2 R2 F L2 F' D2 F' L' R' U B' L2 B L D2 R' U' F 

EOファーストを考える

5手以内で揃えられる将来有望なEOの手順は以下が見つかりました。

EO#1: (B' R) L' D' L or L' // R-L軸のEO + c/eペア2個
EO#2: (B' R') L' D' L or L' // R-L軸のEO + c/eペア2個

どちらもc/eペアが2個もあっていい感じです。これらのEOファーストでブロックビルディングを試行します。

サラッと書きましたが、ここまでですでに15分が経過し、残り時間は45分となっています。NISSを駆使したEOファースト探しはいつもこのくらい時間がかかってしまいます。。。

ブロックビルディングを考える

EO#2でブロックビルディングを考える

EO#2後の状態となったキューブが手元にあったので(こじつけた理由)、EO#2から考えていきます。

EO#2: (B' R') L' D' L or L' // R-L軸のEO + c/eペア2個

まずは導かれるように3手で222を揃えます。なんとなくこれが絶対正義感ありませんか?

(B' R') L' D' L' // Edge Orientation(5/5)
U2 R2 B' // 222(3/8)

NISSしてからF'するとできるc/eペアを使ってF面にブロックを拡張し、疑似223を作ります。
premoveでFすると疑似223が本当の223になりますね。以下のメモでは正スクランブルでF'したとして記入しています。

(B' R') L' D' L' // Edge Orientation(5/5)
U2 R2 B' // 222(3/8)
(F' L2 D' F2) F' // 223(5/13)

正スクランブルに戻ってD2するとc/3ペアが2つ出来ていい感じですね。

(B' R') L' D' L' // Edge Orientation(5/5)
U2 R2 B' // 222(3/8)
(F' L2 D' F2) F' // 223(5/13)
D2 // 2 c/e pairs(1/14)

ここまでで3手でF2L残り1個の状態となる手が2パターンありますが(L2 F' D2 F, L2 B D2 B')、いずれも残りエッジのパリティとなり、全エッジの場所を揃える(Edge Permutation)のに手数がかかることが予想できます。

試行錯誤すればよい手が見つかったかもしれませんが、早々にリタイアしてEO#1のブロックビルディングに着手しました。

EO#1でブロックビルディングを考える

EO#1: (B' R) L' D' L or L' // R-L軸のEO + c/eペア2個

同じく導かれるように4手で222を作ります。僕はキューブの声が聞こえるんだ!と心の中でつぶやくと良いでしょう。

(B' R) L' D' L' // Edge Orientation(5/5)
U' F U F // 222(4/9)

(ここから先さらに分岐となりますので見出しで分割します)

31手残り3コーナー

白・赤・青のc/eペアを使ってU面にブロックを拡張します。

(B' R) L' D' L' // Edge Orientation(5/5)
U' F U F // 222(4/9)
B' U' B2 // more square(3/12)

さらに黄・青・赤のc/eペアを使ってB面にブロックを拡張します。

(B' R) L' D' L' // Edge Orientation(5/5)
U' F U F // 222(4/9)
B' U' B2 // more square(3/12)
U' B2 U' B2 U B2 U2 // F2L-1(7/19)
F U' F' U F U' F' U2 B' U B U2 // 3c(12/31)

残りコーナー3つのスケルトンを得ることができましたが、31手と手数が多すぎます。

そこで、 222完成後のB'で出来るc/eペアを用いてブロックを拡張することで、別の視点からブロックビルディングを行っていきます。

21手残り5コーナー

これは偶然ですが、B'で作ったc/eペアを元手にブロックを作ると、導かれるように1x2x3の形になってくれました。

(B' R) L' D' L' // Edge Orientation(5/5)
U' F U F // 222(4/9)
B' U2 D L2 D' U2 // F2L-1(6/15)

エッジ合わせは特に奇をてらわず、6手で残りコーナー5つとしました。

(B' R) L' D' L' // Edge Orientation(5/5)
U' F U F // 222(4/9)
B' U2 D L2 D' U2 // F2L-1(6/15)
U' F U F2 L2 F L2 // 5c(6/21)

27手残り1CO+3CP

また、B'の後でNISSすることで別のスケルトンを得ることができました。magical single insertはノリで思いついたFMCの新しいテクニックの名前です(ただのNISS前シングルインサートです)。

(B' R) L' D' L' // Edge Orientation(5/5)
U' F U F // 222(4/9)
B' // magical single insert😎(1/10)
(D U2 L2 D' U2) // F2L-1(5/15)
(U B' U B U' B' U B U2 F U' F' U) // 1CO+3CP(12/27)

ここまでで残り時間が約25分となったため、より手数の短い解答が期待でき、打率の高い21手残り5コーナーのスケルトンでインサートを探します。

インサートを探す

インサート時に使用するステッカーは現在ダイソーのタックステッカーを使っています。
1枚のステッカーで2面に貼り、それぞれの面に「1→2→3→4→5」「A→B→C→D→E」のループを記入します。

残り5コーナーを揃える必要がありますので、コーナーピュアコミュテーターによる3点交換手順を適切な場所に2回インサートすることで揃えていきます。

(B' R) L' D' @ L' // eo
U' F U F // 222
B' U2 D L2 D' U2 // F2L-1
U' F U F2 L2 F L2 // 5c 21

Insert at @: D R D' L2 D R' D' L2 // (8-3=5)

@D R D' L2 D R' D' L2を挿入することで、実質5手で残り3コーナーとなるインサートを見つけました。

なおこれは後でInsertion Finderにかけたときに判明したのですが、F2L-1の最後2手+5cの最初1手D' U2 U'U D'とし、間にF U2 F' D' F U2 F' D をインサートすることで、5手キャンセルの実質3手で残り3コーナーとなりました。これは気づけなかった…。

@へのインサートで残り3コーナーのスケルトンを作成し、再度インサートを検索します。

L' R D' L2 D R' D' L U' F
U F B' U2 D L2 D' U F # U
F2 L2 F L2 R' B // 3c

Insert at #: R' D2 R U R' D2 R U' // (8-2=6)

2手キャンセルで実質6手のインサートを発見し、これを解答としました。

Solution:
L' R D' L2 D R' D' L U' F
U F B' U2 D L2 D' U F R'
D2 R U R' D2 R F2 L2 F L2
R' B

よって記録は32手となりました。

まとめ

残念ながらsub30はできませんでしたが、EOファーストすることによってその後のブロックビルディングが面白いようにキマる様子が追体験できる記事になったのではないでしょうか。

とはいえ、今回のように前途有望なEOを見つけるのに時間がかかる場合、通常のブロックビルディング等にスイッチしたほうがよいのかもしれません。

実際、3日目のまっしゅさんや、5日目のこだまさんは、通常のブロックビルディングで素晴らしい解法を記録されています。

ご利用は計画的に!

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Posted by morooka